9月18日に16回目のゼミを行いました。今回の内容は、梅田君、M1原田君、岡田君による本・論文紹介、澤田君と有地君による研究の進捗報告でした。
まず、梅田君から論文紹介がありました。100Gb/s NG-EPONシステムにおける符号間干渉(ISI)対策としての等化手法についての論文で、従来のSVMを改良した修正SVMでは、独自の特徴ベクトルを構築しており、伝送性能の向上が確認されました。帯域制限によって生じるISIに対して、従来のFFEやDFEよりも高い等化効果を示し、電力バジェットの改善にも寄与することが確認されていました。
次いで、原田君から論文紹介がありました。、FMCWレーダにおける検出可能な速度範囲を拡張する新たな手法に関するもので、仮想チャープと選択的サンプリングを活用することで、従来法では検出が困難だった高速移動体に対しても速度の推定が可能であることが示されていました。
次いで、岡田君から論文紹介がありました。内容は、災害時におけるUAVを用いた通信支援システムにおいて、UAVの巡回速度と帯域幅の割り当てを同時に最適化することで、より多くの被災者からデータを収集する戦略に関するものでした。
次に、澤田君から進捗報告がありました。長波形送信時のチャネル補償精度を改善するために、パイロットシンボルの挿入方式を見直し、10シンボルごとに補償を行うことで位相ずれへの対応を強化していました。また、機器の不具合がファームウェアのバグによるものと判明しており、アップデートの重要性について喚起していました。
次いで、有地君から進捗報告がありました。AWGを用いた任意波形生成の信頼性を向上させるとともに、NRZおよびOFDM信号の高速伝送実験に取り組んでいました。理想と異なり誤りが生じてしまう点の考察について教授と議論を重ねていました。
今回のゼミは以上になります!B4進捗報告の開始時期も定まり、それぞれの学年が異なる忙しさを抱える時期に入っていきますが、今年は3世代が揃う初めての年でもあります。研究室全体で支え合いながら、一丸となってこの苦しい時期を乗り越えていきたいと思います。
(文責 山下)