投稿者: Shunya KAWAI

2024年度 第19回ゼミ

9月24日に第19回のゼミが行われました!今回の内容は僕と有地先輩の論文紹介,澤田くんと間宮先輩の進捗報告の2つです.

はじめに僕の方から論文紹介を行いました.MIMO通信において様々なイコライザー(通信経路においてどうしても周波数成分ごとに損失が起きてしまうため,それを補償する機器)を用いて性能比較を行う論文を紹介しました.しかし結果の話以前に,使用したイコライザーがどのような原理で動いているのか質問された際に答えに詰まってしまい自分の理解不足を実感しました.もっと勉強します.
次に有地先輩からの論文紹介がありました.OFDM(信号を直交させることで,単一周波数帯に複数信号を混ぜた伝送を可能にする技術)においてAlamouti符号,繰り返し符号(符号化(データを0と1に変換すること)の手法)の性能差を比較した論文で,一概にどちらが優れているのではなく条件によって使い分けた方が良いという内容でした.

次に澤田くんから進捗発表がありました.OFDM信号をテラヘルツ帯というとても周波数の高い領域で送る研究で,まずOFDM信号を作る部分についてプログラミングを行ったことを報告していました.様々な方法がある中で,教授から今回のものとは違う方法を提案されており今後はそちらの実装を目指すようでした.
最後に間宮先輩の進捗報告がありました.前回作成したアンプ(信号増幅器)の動作を入力信号を変えながらテストしていました.様々なトラブルがあったようでしたがそれに対する原因の推定も行われていて,正しい動作が得られるまでトライアンドエラーの繰り返しとなりそうでした.

今回のゼミの内容は以上です!研究がようやく始まったばかりですが,中間発表も控えているためゆっくりしてはいられません.ちゃんと進捗を生めるよう日々頑張りたいと思います.

(文責 河合)

2024年度 第17回ゼミ

9月3日に今年度第17回目のゼミが行われました.今回の内容は原田くんと安藤先輩の論文紹介,市川先輩の進捗報告の2つです.

まず最初に原田くんの論文紹介がありました.原田くんの研究分野となるセンサー・レーダー技術についての論文で,現在航空分野で使われているモノスタティックレーダー(送信・受信機が同一場所にある)の代わりにマルチスタティックレーダー(受信機が多数設置される)を使う内容の論文でした.
但しこの論文はレーダーを活用する内容の論文であり,レーダーの中身についてはあまり触れられていないようでした.次回からはもっとレーダーの中身について触れられている論文を読んでいくようです.

次に安藤先輩からの論文紹介がありました.NTP(ネットワーク内の機器の時刻を同期させる仕組み)を用いてネットワークの遅延時間を正確に測定する手法についての論文で,論文内では送受信機での処理時間や送受信間のクロック差まで考慮したうえでの実験を行っていました.
余談ですがこの論文は日本語だったため,論文発表の前に教授から「日本語じゃん」とツッコミを受けていました(絶対英語の方でもっと詳しい論文があるから,という論理のようです).読みやすい日本語論文ばかり読んでしまいがちですが,意識的に英語論文を多く読んで英語への抵抗感をなくしていきたいと思います.

最後に市川先輩から研究進捗の発表がありました.ToS(データの先頭部分につけてデータの優先度などを指定するもの.)を用いたルーティング制御を試していましたがあまり上手くいっていなかったようで,ToSにこだわらずDSCPなど他の優先度指定の仕組みを用いることも考えていました.

今回の内容は以上となります!次回のゼミからB4の進捗発表が始まるため心して掛かりたいと思います、、

(文責 河合)

2024年度 第15回ゼミ

9月3日に今年度第15回のゼミが行われました.今回の内容は間宮先輩の進捗報告,有地先輩の研究インターンシッププレゼン(※研究インターンシップ:創造工学課程で行われる,約3ヶ月間の長期インターンシップ)の2つです.

まず最初に有地先輩から研究インターンシッププレゼンがありました.
研究インターンシップは創造工学課程での必修科目で,自分の研究分野に関連した機関で研究活動を行うものとなっています.先輩の研究分野である高速・高信頼な通信についての紹介,また名工大の紹介などについてのプレゼンをインターン先の研究者に対して行うため,その予行練習として今回のプレゼンが行われました.教授からアドバイスを受けてさらなる改善を行うようです.

次に間宮先輩から研究進捗報告がありました.redpitaya(高周波信号を扱える小型コンピュータ)をAPI制御(APIという,異なるソフトウェアやサービスが互いに通信するためのインターフェースを用いて機器を制御すること)し,アンプや偏波コントローラを実装することが今回の目標のようでした.
結果的に実装自体はうまく行ったものの,使用するredpitaya毎に結果が異なるという不思議な事態に遭遇していました.次の目標は結果の差がどこから生まれているのかの原因特定となりそうです.

今回の内容は以上となります.久しぶりのゼミでしたがいつも通りできたので良かったかなと思います!9月末からはB4の卒業研究進捗発表も始まるのでそれまでに発表できるような進捗を産めるといいなと思います、、、

(文責 河合)

オープンキャンパス

8月1日に高校生向けのオープンキャンパスがありました!(自分が高校生だったのももう4年前という事実に驚きを隠せません、、)今回菅野研究室は研究室見学という形でオープンキャンパスに参加しました.

研究室見学では初めに簡単な研究紹介を行い,その後Nintendo Switchを用いて実際に遅延を体験してもらいました.ディスプレイを2枚用意し1枚には通常通り出力,もう1枚には300 msの遅延を付加して出力することで擬似的に通信遅延を体感してもらおう,といった試みでした.
遅延を付加した側ではコントローラーを操作してから0.3秒後に操作が画面に反映されるため,操作がかなり難しくなります(僕も試しに何回かやりましたがガチで難しかったです).ゲームという身近なものを通じて,なかなか良い感じに遅延の重要さを認識してもらえたかなと思います.

この日は計80人ほどの高校生の皆さんに研究室を見学して頂きました.と言っても実は僕はあまり何もしておらず,M1の先輩方にSwitchの配線を組んだりホワイトボードに説明を書いたりなどほとんど全ての準備をして頂きました,ほんとにお疲れさまでした!
来年は僕たちB4が準備することになるので,遅延体験以外にも何か良い案を出せたらなぁと思います.

(文責 河合)

追伸:ちなみにこの記事はスマホで書きました.たまにスマホで講義のレポート書いたりもしますし,パソコンなくてもスマホだけで何でもできる良い時代になったなあと思います.あとはプログラミングさえできるようになれば研究もスマホだけで完結するんですがこれはいつになるんでしょうか.

2024年度 第13回ゼミ

7月16日に第13回のゼミを行いました!今回の内容は安藤先輩と山下君の論文紹介,市川先輩の進捗報告の2つでした.

まず安藤先輩から「車線維持システムのための車載ネットワーク遅延」についての論文紹介がありました.カメラを使って道路の白線を検知し,車が車線からはみ出さないようにするにはどの程度の通信速度が必要かを伝送遅延・カメラの解像度なども含めて考察した論文であり,先輩自らの研究における遅延の扱いの参考にすることを目的にこの論文を選んだようでした.

次に山下君から「SLM(液晶空間光変調素子,液晶を使って光の位相や偏波を変調できる装置)を用いたモード分散(光の経路が多数あることで到達時間にずれが発生して起こる損失)の補正」に関する論文紹介がありました.約20年前の論文でしたが内容は非常に難解で,ここから最新の研究に追いつくまでにはかなりの量勉強しなくてはいけないことを改めて感じました.

最後に市川先輩からの進捗報告がありました.IGPとEGP(それぞれネットワーク内部で使うプロトコルと外部で使うプロトコルで,様々な種類がある),BGP(ネットワーク内部と外部を接続する際に使うプロトコル)についてのまとめ+自分の研究にどのプロトコルを使うかについての報告で,各プロトコルの仕組みや長所短所についての説明が主な内容でした.考慮すべき点がかなり多く,どれを使うか決定するのがかなり難しそうだなと感じました.

今回のゼミの内容は以上です.次回のゼミを最後にB4の院試期間のためゼミが9月までお休みとなりますが,院試受験組は院試勉強に,研究組は研究に集中していきたいと思います!

(文責 河合)

2024年度 第11回ゼミ

7月1日に第11回のゼミを行いました!

初めに澤田くんからテラヘルツ技術についての本紹介がありました.テラヘルツ信号の発生の方法・検出の方法などについてが主な内容で,少々古い本だったこともあり教授や先輩から最新情報を適宜追加していただきながらの発表となりました.

次に有地先輩からの論文紹介がありました.もともと無線通信用の技術であるMIMO技術を光ファイバにも適用する方法についての論文で,MMF(マルチモード光ファイバ)でMIMOを行うときに起こる様々な問題点に対する対処法に関して発表がありました.
また今回の論文はいわゆるレビュー論文であり,概説として読むには良いが具体例が不足しがちなため,勉強のためには参考文献まで読み込むことが大切であることを教授から教えていただきました.

最後に間宮先輩から研究進捗報告がありました.プログラミング(C言語)についての進捗が主な内容で,エラーの原因を教授や先輩に指摘され問題が一気に解決していました.プログラミングは確実に使うことになるのに加え,やったのが1,2年生の時で内容を完全に忘れているため,このタイミングでしっかり復習しておこうと思いました.

午前に推薦院試があり,その後すぐのゼミということでかなり疲れましたが,ゼミは先輩や教授から有意義な情報をたくさんもらえる良い機会のためなんとか話についていけるよう必死に頑張りました.回を進めるごとに少しづつ先輩の研究の内容も理解できるようになってきた気がします.この調子で次回以降のゼミも頑張っていきたいと思います!

(文責 河合)

2024年度 第9回ゼミ

6月17日に第9回目のゼミを行いました!内容はB4の推薦入試プレゼンテーションの練習と,市川先輩の進捗報告の2つです.

初めにB4の推薦入試受験者のプレゼン練習を行いました.制限時間5分の中で研究背景や研究内容,関連研究などをまとめて発表するのですが,プレゼンに慣れていないこともあり教授から様々な指摘を受けていました.入試まであと2週間ほどあるため,内容のさらなる改善が目標となりそうです.

次に市川先輩の進捗報告がありました.動的ルーティング(=通信のたびに最適な経路を都度指定して情報を送る仕組み)の一種であるOSPF(=Open Shortest Path First,通信コストが最も小さい経路を採用する動的ルーティング)を行うネットワーク回路の構築に挑戦し,その過程で発生したエラーの解消に取り組んでいました.エラーの解消又はOSPF以外の動的ルーティング採用などが今後の目標であり,それに向けて教授と議論を交わしていました.

今回の内容は以上です.B4は院試が近いためプレゼン練習や院試勉強に,M1の先輩方はインターンの準備や研究に日々取り組んでいます.良い結果が出せるよう研究室一丸となって頑張ります!
(文責 河合)

2024年度 第7回ゼミ

6月3日に第7回ゼミを行いました!今回のゼミでは主に4つの事柄(写真撮影,英語プレゼン,進捗発表,本・研究紹介)を扱いました.

まず最初に研究室メンバーの集合写真を撮影しました.ゼミのある月曜日が雨天続きであり僕たちB4が研究室に配属されてから2か月近く経ってしまいましたがようやく撮影でき一安心です(写真は画面上部のMembersから見ることができます).

次に有地先輩から工学研究者基盤の英語プレゼンがありました.内容も質問もすべて英語でなかなか難しかったですが,MIMOという比較的有名な通信の仕組みについてのプレゼンだったためなんとかついていくことができたと感じました.

次に間宮先輩から研究進捗についての発表がありました.インターンシップや講義の課題などに追われながらの研究でとても忙しそうでしたが,しっかりと進捗を発表していてすごいと感じました.

次にB4の原田から「ミリ波レーダ技術と設計-車載用レーダやセンサ技術への応用-」という本の紹介がありました.題名通りミリ波レーダー技術についての本で,基本的なパルスレーダーの仕組み説明が主な内容でした.

最後に岡本研のメンバーである長谷部先輩から研究紹介がありました.V2X(vehicle to everything)についての研究であり安藤先輩の車載通信研究ともつながる内容でした.

英語プレゼンや就活をしながらの研究などはおそらく1年後に自分も通る道であるため,今のうちから英語に触れたりマルチタスクに慣れたりなどしてしっかりと研究生活への準備をしていきたいと感じました!

(文責 河合)

2024年度 第5回ゼミ

5/13に第5回ゼミを行い,論文発表,進捗報告,B4のやりたいこと発表を行いました!

初めに安藤先輩から「Recent Advances in Time-Sensitive Network Configuration Management: ALiterature Review」という論文の紹介がありました.TSN(Time-Sensitive Network)というリアルタイム性に優れた仕組みの説明が主な内容で,メリット・デメリットや研究に使えそうな内容がどれかについて質問などをして理解を深めました.

次に市川先輩から研究の進捗発表がありました.MPLSという,IPアドレスでなくラベルを使うことで低負荷・高速な通信ができる仕組みについての説明が主であり,それをどう研究で使うネットワークに活用していくかなどについての発表もありました.

最後に,B4の僕と澤田くんが今後やりたい研究テーマの発表を行いました.僕は主に光ファイバを用いた高速通信について,澤田くんはテラヘルツ技術などを用いた低遅延ネットワークについての研究を行いたいとのことでした.

今までは基礎知識の勉強が主でしたが,今後は教授とも相談しながら徐々に研究テーマをどうするか決めていく時期に差し掛かるため,将来の自分のキャリアなども考えながら後悔のないようにじっくりテーマを決めていきたいです!

追伸:写真撮影は雨天のため次回ゼミに延期です…

(文責 河合)

2024年度 第3回ゼミ

4/22に今年度3回目のゼミを行いました!2回目までは研究室内での役割分担決めや先輩方の研究進捗発表などが中心でしたが,今回から僕たちB4も本や論文の紹介に参加しました.

最初に僕から「図解でわかる 最新光ネットワーク技術のすべて」(情報通信研究機構 超高速フォトニックネットワークグループ著,2005年)の紹介を行いました.この本を選んだ理由は最初に光通信全体の概略をつかもうと思ったためであり,内容としては主に光ネットワークの基本構成や伝送方式について発表しました.
本の内容をA4用紙1枚にまとめて発表するのは初めての経験であり,先輩方や教授からいくつか間違いや修正すべき点について指摘を受けました.その中で様々な知識を教えていただくことができ指摘をしていただけることは本当にありがたいことだと感じました.しっかり修正を行い,これから回数を重ねてより良い発表ができるよう精進していきます.

次に市川先輩から「Type of Service in the Internet Protocol Suite」(Philip Almquist著)という論文の発表がありました.ネットワークにおけるTos(Type of service)についての論文で,データの送り方(遅延を最小化したり,スループットを最大化したり等)を指定する仕組みについての解説が主な内容でした.難しい内容でしたが,先輩方は質問などし合って内容理解を深めていました.1年後自分たちもそうなれるよう頑張っていきます.

続いて間宮先輩から研究の進捗報告がありました.目的・目的達成のためやったこと・明らかにしたこと・今後の課題など簡潔にまとめられていてわかりやすい発表でした.今後の参考にしていきたいと思います.

最後に菅野教授から「テラヘルツ・光電波融合」について紹介がありました.研究テーマのいくつかについて,研究背景やめざす目標,研究の内容,現状の課題などについて研究成果なども交えながら発表を受けました.5月にはB4のやりたいこと発表・研究テーマ決めがあるため,少しずつ自分のやりたいことを明確にしていきたいです.

以上が今回のゼミの内容でした!今回は僕は発表する側でしたが,次のゼミでは発表を聞く側として積極的に質問などしていきたいと思います!

(文責 河合)