9月9日に15回目のゼミを行いました。今回の内容は、宮本君、有地君による本・論文紹介、山下と間宮君による研究の進捗報告でした。
まず、宮本君から論文紹介がありました。光カメラ通信におけるデータレート向上についての論文で、人工ニューラルネットワークベースのイコライザを用いて符号間干渉(ISI)を軽減し、通信性能を改善できることが述べられていました。特に、提案手法は12kbpsまでのデータレートでFEC制限以下のBERを達成し、従来法に比べてISIの影響が大きく軽減されていることが実験により示されました。
次いで、有地君から論文紹介がありました。内容は、Alamouti符号をOFDMにおいて周波数領域で適用する空間周波数符号化(SFC)に関するものでした。特に、周波数選択性の影響による性能劣化を防ぐために提案された同時最尤復号により、空間時間符号化(STC)と同等の性能が得られることが示されていました。
次に、山下が進捗報告を行いました。 条件を変えた伝送実験を通しで行い、結果について考察するとともに、卒業研究では間に合わなかった波面制御装置についてセットアップ及び動作確認を行いました。おかしな伝送挙動が見受けられた点について、原因について調査するための実験機器を貸し出していただくことになったので、一刻も早い原因究明に努めたいと思います。
次いで、間宮君から進捗報告がありました。FPGA上で最急降下法による偏波制御プログラムを実装し、Red Pitayaを用いた動作準備を進めていました。あわせて、PRBS生成・BER計算・AWG制御の各プログラムをPythonで作成し、RF送受信や光伝送の動作確認も行っていました。
今回のゼミは以上になります!就活イベント真っ只中ということもあり、普段の2/3ほどしか学生のいないゼミとなりました。再び全員が集合するゼミは何週間後になるのでしょうか。
(文責 山下)