2023年度 第12回ゼミ

2023年度 第12回ゼミ

9/25に第12回目のゼミを行いました。今回の内容は、本・論文紹介、研究進捗発表です。

本・論文紹介の発表者は市川くんで、『マスタリングTCP/IP―入門編―』について紹介をしてくれました。プロトコルとは何かについての説明や、プロトコルの階層化についての説明をしてくれました。各階層でどういった機能のデータが送受信されているかは普段意識しなくても通信はできますが、通信の研究を行っていく上で各層について理解することは非常に大切だと思うので参考になりました。

研究進捗発表は間宮くんと有地でした。間宮くんはテラヘルツ信号生成のための光偏波解析についての研究をしていて、有地はファイバー接続トレランスを高めるMIMOマルチモード光ファイバーについての研究をしています。それぞれこの一ヶ月で行った研究の進捗について報告しました。

来週からはいよいよ研究室(学生の実験室)ができるので、研究を本格的に頑張っていきたいです。

(文責 有地)

2023年度 第11回ゼミ

第11回目ゼミは月曜日が祝日であったため9/19に行いました。また菅野先生がブラジルへ出張に行かれているためzoomで行いました。今回は安藤君と市川が初めての進捗発表を行いました。

安藤君はカメラ信号やGPS信号などの車両情報をOBD2(On Board Diagnostics 2)を介して収集し、1Gpsの車載をネットワークを伝送するシステム構築を卒業研究としています。また市川は有線・無線があらゆる場所で相互接続されるネットワークが求められており、それらを統合して制御するシステムの開発を卒業研究としています。目的、目的達成のためにやったこと、明らかにしたこと、積み残したこと、次にやることの5つに分けて順番に話していきました。これから2週間に1回進捗を発表していくことになります。毎日少しずつ進捗を生んでいきたいと思います。

(文責 市川)

2023年度 第10回ゼミ

9/12に第10回目のゼミを行いました。今回の内容は、本・論文紹介です。

本・論文紹介の発表者は安藤くんで、『複数回線を冗長併用する通信技術のWebRTC映像伝送への適用と評価』という論文について紹介をしてくれました。この論文は、WebRTCを複数回線で使用することで通信の品質を高めるという内容で、シングルパスのWebRTCの場合はパケットの欠損が1.0%だったのに対し、マルチパスの場合はパケットの欠損が0.014%に抑えられたそうです。論文内には情報系(物理層より上)の知識が必要な箇所が多く、B4のメンバーは改めて情報系の知識の重要さを実感しました。

来週からはゼミに研究の進捗発表の時間ができるので、各自研究を進め、良い成果を報告できるよう頑張りたいです。

(文責 有地)

2023年度第9回ゼミ

9/4に9回目となるゼミを行いました。今回は有地君が論文紹介を行い、有地君の研究内容であるMIMO(Multi Input Multi Output)に関する論文でした。マルチモードファイバーに焦点を当てた論文で、マルチモードによって伝送容量を増加させる分、異なるモードを介しているためにモード依存損失(MDL)の影響を受けてしまうのでMDLによる誤り率の上限を求めるという内容でした。

論文がすべて英語なため発表途中にされる菅野先生からの質問に有地君をはじめ、ほかのメンバー3人も四苦八苦しながら答えになりそうな部分を探していきました。研究は基本個人で行うものですが、毎回のゼミの度に自分のやっていることとは違うことをインプットすることが出来る機会になっておりとても有意義な時間になりました。

(文責 市川)

2023年度 第8回ゼミ

8/28に第8回目のゼミを行いました。今回の内容は、本・論文紹介、研究内容・やりかたについての説明です。

本・論文紹介の発表者は間宮くんで、光偏波解析の手法についての紹介をしてくれました。今回は特定の論文についての紹介ではなく、いくつかの論文の中から光偏波解析の手法についての部分を抜き出しまとめたものを発表してくれました。発表内容は、oSHD送受信器、PINダイオード光受信機、PMDトラッカー、電圧差を利用したPMDトラッカーのそれぞれの装置の仕組みの説明とその比較でした。自分はあまり装置の中身まで考えて実験していませんでしたが、これから自分で新しい技術を開発していくにあたり装置の原理を知ることは非常に重要だと思うので、見習いたいと思いました。

最後に菅野先生に研究内容・やりかたについての説明をしていただきました。B4それぞれの研究テーマについての当面の研究内容とそのやり方について詳しく指導をしていただき、その研究に必要な機器を支給していただきました。

いよいよ本格的に研究をできる環境が整ってきたので、良い成果が出せるように頑張りたいと思います。

(文責 有地)

2023年度第7回ゼミ

7/10に前期最終回となる第7回ゼミが行われました。今回は有地君の創造工の課題中間発表、市川の気になる論文・本発表、そして今回のメインとなる各々の研究テーマ決めを行いました。

有地君の課題発表ではMIMO技術によるビット誤り率への影響をpythonでシミュレーションし、その原因を考察してくれました。3年生後期の専門実験で行った「デジタル通信方式の実験」に通ずるものがありましたが、すでに用意されている実験と違い有地君自身でとても長いプログラムを組んでいました。上手くいった要因や想定とは違う挙動の原因を考えてまたプログラムを組みなおしたりと主体的に取り組んでおり自分もその姿を見習いたいと思いました。

気になる論文・本発表では「Interface 2021年12月号 大変革期の車載ネットワーク入門」を紹介しました。車載ネットワークとして車載向けECUは大きく①パワトレ系②シャシ系③ボディ系④マルチメディア系⑤ADAS系の5種類の系統があり、それぞれのECUの特徴を挙げていきました。Interfaceはこのテーマの他にも今ブームが来ている技術を初学者にも分かりやすくまとめているので定期的に気にかけておくと知見が広がっていきそうだと思いました。

研究テーマ決めでは今までの気になる論文・本発表をもとにして決めていきました。有地君は今回の課題発表で扱ったMIMO技術を用いたファイバー接続トレランスを高めるMIMOマルチモード光ファイバ伝送技術の研究、安藤君が高速車載光ファイバー通信による車載センサ収容技術の研究、市川が固定無線と有線ネットワークを統合制御するネットワーク制御技術の研究、間宮君が効率的なテラヘルツ信号生成のための光偏波解析・自動追跡技術の研究となりました。院試後本格的に活動をしていく予定です。

いよいよ卒業研究が始まる時期になってきました。卒業発表がある2月に向けて一歩ずつ歩を進めていきたいと思います。

(文責 市川)

2023年度 第6回ゼミ

6/26に第6回目のゼミを行いました。今回の内容は、本・論文紹介、やりたい研究テーマ紹介、研究紹介です。

本・論文紹介の発表者は安藤で、菅野先生も執筆者の一人となっている論文『Millimeter Wave Attenuation Due to Wind and Heavy Rain in a Tropical Region』についての紹介をしました。この論文は、雨や風などの影響を受けやすいミリ波固定無線システムの熱帯地域での減衰について書かれています。雨や風による減衰の推定モデルを使ったシミュレーションによって、実際の減衰を予想できていて驚きました。

やりたい研究テーマ紹介の発表者は間宮で、興味のあることについての紹介やそこからどのような研究をしたいかについて紹介してくれました。その中でも、光送受信器を活⽤した広帯域テラヘルツ信号発⽣技術について特に興味があることを紹介してくれました。

研究紹介では菅野先生に、7Gへむけた光・電波融合アクセスネットワークについての説明をしていただきました。今後無線通信を高速にしていくために使われる周波数帯やそのために必要な設備、信号発生技術などについて学びました。例えば、THzの電波を中継するために電柱に設置される設備や、光電子発振器による高品質な信号発生器などです。その一方で、必要な電力が将来的に足りなくなっしまうことから、低電力化についても取り組んでいく必要があることを学びました。

B4のみんなのやりたい研究テーマが徐々に見えてきて、今後どのような研究をすることになるのか楽しみです。

(文責 有地)

2023年度 第5回ゼミ

6/12に第5回目のゼミを行いました。本日は気になる本紹介を有地君が、研究としてやりたいこと紹介を市川が、現在進行している研究紹介を菅野先生がそれぞれ行いました。

気になる本紹介では「『わかりやすい MIMO システム技術』 大鐘 武雄, 小川 恭孝」の一部分を紹介してくれました。「MIMO(multiple-input multiple-output)とは、送信機と受信機の双方で複数のアンテナを設置し、通信容量を増加させる技術のこと。」とのことで、深く勉強していくには情報理論と線形代数が非常に大事になっていくそうです。1年生、2年生で学んだ勉強が活きてきますね。

研究としてやりたいこと紹介では、研究室として菅野研を選んだ理由と自分自身の興味、さらに就職的観点からやりたいことを挙げていきました。現在進行中のプロジェクトや今後新たに始まるプロジェクトなど様々な候補が菅野先生から挙げられて非常にワクワクする時間となりました。

最後に菅野先生が研究紹介として車載光通信関連の発表をしてくださいました。光通信用のケーブルの断面は10㎛ほどであり、これはほこりや花粉よりも小さいサイズとなります。またケーブルよりも小さい黄砂やハウスダストなどのゴミが断面に付着したまま通信を行うとゴミが燃えて通信経路の妨げになってしまい、想定を大きく下回る精度の通信しか出来なくなってしまうとのことでした。このように繊細に扱わなければいけないものを車に搭載するのがどれだけ難しいことであるかという事が学べました。

段々と自分たちがやっていく研究が見え始めてきたゼミとなり有意義な時間となりました。

(文責 市川)

2023年度 第3回ゼミ

3回目となるゼミはゼミ内における役割決めと僕の気になる論文発表を行いました。ゲーム好きの僕は「アプリゲームはどのような方法で通信を行っているのだろうか」という疑問から端を発し、現在一般的に普及している基本的な通信方法をまとめました。またその通信方式から考えられるメリット、デメリットをもとに新たな通信方式を提案する論文をゼミメンバーに紹介しました。菅野先生から助言をもらいながら引き続き勉強をしていきたいと思います。

(文責 市川)