2023年度 第22回ゼミ

2023年度 第22回ゼミ

12/4に第22回目のゼミを行いました。今回の内容は、本・論文紹介、研究進捗発表です。

本・論文紹介の発表者は間宮くんで、『Experimental Demonstrations of High-Capacity THz-Wireless Transmission Systems for Beyond 5G』という論文について紹介をしてくれました。この論文は、テラヘルツ無線ファイバ拡張のコンセプトをもとにした100Gbpsのリアルタイム短距離無線ファイバ拡張や、500m長距離屋外無線について論文でした。論文の内容を理解するためにその参考文献や、さらにまたその参考文献を読む必要があったり、今読んでいる論文がオリジナルの論文からどのように派生してきているのか考えたりと、自分が論文を読んでいく上でとても参考になりました。

研究進捗発表は安藤くんと市川くんでした。安藤くんはカメラからの画像データをUDP、TCPで送信する際に画像データの一部しか送信されない課題がありましたが、今回それを解決し、画像データとさらにGPSのデータを送信することに成功していました。市川くんは、OmnetのINET Frameworkのなかからネットワークシミュレーションに役立ちそうなフレームワークを発見したことを報告していました。エラーが出ていてまだシミュレーションには取り掛かれていないようでしたが、C++ファイルを読んで試行錯誤していました。

(文責 有地)

2023年度 第21回ゼミ&中間発表

11/27に第21回ゼミを、11/28にはB4メンバーの中間発表を行いました。

今回のゼミはいつもの論文紹介や進捗発表の代わりに、翌日に控えた中間発表の練習を全員で行いました。各々がPowerPointに自分の研究の背景、課題、実験方法、結果、考察、今後の展望を要約し、実際の卒研発表の場と同じ6分を計って菅野先生の前で発表しました。自分では上手くまとめられたと思ったところでも先生からの質問によって抜け漏れがあったり、そもそも聞き手に上手く伝わっていないという発見がありました。先生からの指摘を参考にして次の日の発表に向けて最終調整を行いました。

翌日の中間発表においては前日に受けた指摘を踏まえ、微調整を加えたり、大きくスライド内容を変えたりとメンバーそれぞれが「どのように発表したらより聞き手に伝わるか」をもう一度再考して臨みました。発表は前日と同じく1人あたり6分で行いました。自分の中では「メンバー4人×6分で24分、質疑応答を合わせても30~40分程度かな」とあたりをつけていましたが、最終的にかかった時間はトータルで2時間半でした。なぜそんなに時間がかかったのかは察してくだされば幸いです…それでも自分にまだ足りないものを発見出来たりと非常に有意義な時間となりました。ここからが本番だと思って最後まで駆け抜けたいと思います。

(文責 市川)

2023年度 第20回ゼミ

11/20に第20回目のゼミを行いました。今回の内容は、本・論文紹介、研究進捗発表です。

本・論文紹介の発表者は市川くんで、『5Gシステムにおける異なるQoS要求が混在したフローへの無線リソース割り当て方式の検討』という論文について紹介をしてくれました。この論文は、特定の通信を優先して伝送したり、通信量に制限をかけたりするQoSについて書かれていました。構成されるフローはそれぞれ独自のQoS 要求を持っていて、フローが送信されない可能性があるため、受信可能なユーザーをできるだけ増やすような手法について検討するといった内容でした。論文紹介はほぼA4用紙1枚にまとまっていて、これまでの発表よりも論文を完結に要約できていたので、自分も参考にしようと思いました。

研究進捗発表は間宮くんと有地でした。間宮くんは光信号の偏波状態の解析をするために必要な回路の設計を発表しました。どのような電子部品を使用するのかを間宮くん自身が選び、設計していました。有地はMIMOによるBER特性を計測する際に使用するフィルタの実装を発表しました。設計したフィルタでシンボル間干渉や雑音がカットされていることが確認できました。

来週は卒論中間発表があるので、発表に向けて研究とそのまとめをメンバー全員で頑張ろうと思います。

(文責 有地)

2023年度 第19回ゼミ

11/13に第19回目となるゼミを行いました。今回は有地君が論文紹介、安藤君と市川が進捗発表でした。前回のゼミで菅野先生から「全体的に論文紹介の文が長い」と指摘されたこともあり、メンバー間で「A4用紙1枚に内容をまとめよう」と意識統一を図ったのちの最初のゼミとなります。

有地君の論文紹介では自分が研究しているMIMOに関する論文を紹介してくれました。ちょうどA4用紙1枚に収まる内容でしたが、菅野先生からの鋭い質問に有地君も悪戦苦闘していました。これからのメンバー一同の課題として論文紹介の内容の「質」とそれをまとめる「要約力」の両立が挙げられる回となりました。

一方進捗発表では二人とも中々に大きな進捗を発表することが出来ました。安藤君はSpresenseによるEthernet通信が今まで出来ずに悩んでましたが、通信が出来なかった原因と対策案が提示されていました。市川はomnet++というシミュレーションソフトを使って2つのノード間の通信を有線チャネルと無線チャネルを使って実現しました。二人とも最終目標まではまだ遠いとはいえ、確実な前進が見られる発表となりました。

11/28には卒業研究の中間発表会が行われる予定なので全員で助け合いながら乗り越えていきたいと思います。

(文責 市川)

2023年度 第18回ゼミ

11/6に第18回目のゼミを行いました。今回の内容は、本・論文紹介、研究進捗発表です。

本・論文紹介の発表者は安藤くんで、『A Modular In-Vehicle C-ITS Architecture for Sensor Data Collection, Vehicular Communications and Cloud Connectivity』という論文について紹介をしてくれました。これは、OBD2ポート、車載スマートフォンデバイス、またはその他のセンサで収集された車両データのような、車内および車両間のセンサデータを収集するシステムに関する論文です。リバースエンジニアリングを用いて車の状態を観測し、外部へ送信することに成功したそうです。

研究進捗発表は間宮くんと有地でした。間宮くんは光信号の偏波状態の解析をするための計算と、測定機器の構成について発表しました。有地はMIMOによるBER特性の改善の実験に使う機器の雑音レベルの高さについての報告と、それを抑えるために実装したことについての報告をしました。

(文責 有地)

2023年度 第17回ゼミ

10/30に第17回目のゼミを行いました。今回は間宮君が論文紹介、安藤君と市川が進捗発表です。

論文紹介では『Multi-level signaling in the Stokes space and its application to large-capacity optical communications』という偏波技術についての論文について紹介をしてくれました。菅野先生から『自分の研究にどう活かせそうなの?』という質問が飛び、最初はやや答えあぐねながらも最後には自分の意見をしっかりと述べていました。自分もしっかりと目的意識をもって論文を読みたいと思います。

安藤君の進捗発表では実践研究セミナーのTAで行ったことを発表してくれました。自分で実験して考察することはもちろんのこと、それをセミナーに参加している学生にどう説明すれば理解してくれるかという事に相当苦労したそうです。また自分の研究をしつつ、セミナーのこともやらないといけないという状況もなかなか辛かったそうです。

市川の進捗報告では以前から進めていた先行研究のプラグラム実装を主に行いました。使用しているシミュレーションソフトのバージョンが先行研究のものと今自分が使用しているもので違っており、互換もないためエラーが多発しました。菅野先生と話した結果エラーを完全に潰すよりも、自分で1から作った方が早いという結論に至ったためまた1から作っていくことになりました。

いま全員がそれぞれの課題に必死で取り組んでいます。引き続き卒研完成に向けて頑張っていきます。

(文責 市川)

2023年度 第16回ゼミ

10/23に第16回目のゼミを行いました。今回の内容は、本・論文紹介、研究進捗発表です。

本・論文紹介の発表者は市川くんで、『衛星通信/NTNと5G/Beyond 5Gの連携の動向と研究開発の取組み』という論文について紹介をしてくれました。この論文は、5G/Beyond 5Gと衛星通信を含むNTNの連携に関して現在の動向、技術課題、NICTの取り組みの3点について解説するという内容でした。Starlinkや5G/Beyond 5Gなどの国内外での動向や、地上・海、空、宇宙の3次元をシームレスに接続し、各次元を多層化する連携技術の研究開発の取り組みや、その連携を支える電波・光技術のメリット・デメリットや課題について紹介してくれました。

研究進捗発表は間宮くんと有地でした。間宮くんは光信号の偏波状態の解析し、特定の周波数成分を最大化するような手法について発表し、有地はMIMOによるBER特性の改善について報告しました。理論値よりもBERが悪く、原因について研究室の人たちで話し合いました。

(文責 有地)

2023年度 第15回ゼミ

10/16に第15回目となるゼミを行いました。今回は有地君が論文紹介、安藤君と市川が進捗報告を行いました。

論文発表では『A simple transmit diversity technique for wireless communications』(無線通信のためのシンプルな送信ダイバーシチ技術)が紹介されました。『現在 Alamouti 符号と呼ばれる、時空間符号の中でも最も代表的な符号を発表した論文であり、MIMO に関する論文に非常に多く引用されている。』と有地君の発表で言及された通り、3年生時に勉強した通信工学でも触れられた内容だったので比較的スッと内容が入ってきてとても大きな学びを得ました。

安藤君は進捗報告において「機器と機器の通信を制御するプログラムを書いてきたがどうもうまく制御できない」という悩みを発表していましたが、菅野先生に助言をもらいながら試行錯誤をしつつ次のステップへ繋がるカギを模索していました。

市川は実験で用いるシミュレーションソフトがC++言語を基本にして動くため、YouTubeを使ってC++言語の基礎を学びました。しかし、いざシミュレーションソフトのコードを見てみるとそのソフト専用のコードとC++言語が混ざっていたため順風満帆とはいきませんでした。こちらも菅野先生に助言をもらいつつ、コード作成をしていく予定です。

2023年度 第14回ゼミ

10/10に第14回目のゼミを行いました。今回の内容は、本・論文紹介、研究進捗発表です。

本・論文紹介の発表者は安藤くんで、『自動運転向け車内ネットワークシステムにおけるデータ伝送方式の開発』という論文について紹介をしてくれました。この論文は、自動運転向けの車載ネットワークにEthernetを適応・設計するという内容でした。うまくECUをグループ化することでネットワークの負荷を軽減したり、UDP/IPベースの軽量な時間同期方法を組み合わせたりすることで、必要十分な性能を持つ車載ネットワークを設計できたそうです。車載ネットワークの知識やEthernetのような通信のプロトコルについての知識を総動員させて一つのネットワークを作っていくことの大切さとその難しさを知ることができ、とても参考になりました。

研究進捗発表は間宮くんと有地でした。間宮くんは光信号の偏波状態の解析について発表し、有地はMIMOによるBER特性の改善について報告しました。

(文責 有地)

2023年度 第13回ゼミ

10/2に13回目のゼミを行いました。今回は間宮君が論文紹介、市川と安藤君が研究の進捗報告をしました。

間宮君は自身の研究であるテラヘルツ技術に関連した論文を持ってきてくれました。論文内で行われている実験及び主張を整理したうえで自分の研究としてやりたいこととの相違点を見出して活かす方法を模索していました。この整理方法がとてもきれいだったのでぜひ僕も見習いたいと思います。

安藤君の進捗報告では車載ネットワークにおけるGPS、カメラの改善を自分でプログラムを組むことで目標とする動作の実装を目指していました。菅野先生からの指摘から重大なミスが発覚していて四苦八苦している様子も垣間見えました。

市川の進捗報告では目的のネットワーク構造をomnet++上で実装するためにプログラムを組むことを目標としていました。しかしomnet++はC++言語で記述されており、今までC++言語を勉強したことがなかったこともあってこちらも四苦八苦しました。

研究の進捗がなかなか生まれない時期が続いていますが引き続き頑張っていきます。

(文責 市川)